ぶどう – 水墨画の描き方

Grape sumi-e

 

ぶどうは簡単な技法で描けるだけでなく、水墨画ならではの表現ができるとても面白い画題です。

1.実

濃墨を筆に含ませます。
一つの実は二筆で描きます。
まず、筆毛の先端を紙に押し付けます。
と同時に少し外側にひねりながら、筆軸を手前に寝かせ実の下半分を描きます。
そのとき、筆を持った腕は動かしません。つまり、筆の位置は固定されています。
ひねりと筆軸を立てた状態から寝かせる状態への移動だけで実の丸味を表現します。一回の墨で実を10個程度描きます。
最後の方は薄くなりますね。それは濃墨で描いた実に半分隠れた状態に描きましょう。半分だけ描きます。
実を描き終わったら、筆を洗います。
次に、線描用に筆を整えます。
濃墨をつけ、布巾に筆を置き水分を取ります。水分は少なめです。
実を繋げる線を描きます。
実のお尻に点を打ちます。

(筆を洗います)

2. 葉

筆を整えます。
筆軸を紙表面と平行になるくらいに傾けます。
そのままの状態で、筆毛を先から根元まで同時に紙につけます。
紙につけたら、そのまま筆軸と90度の方向にスライドさせます。
葉の上部と下部を意識しながら形を整えます。

(筆を洗います)

3.葉脈・蔓

筆を線描用に整えます。
葉に葉脈を描きます。
中心から端に向かい描きます。
蔓を描きましょう。