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SUMI-E DRAWING LESSON

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水墨画教室  現代の日常にあった題材で、水墨画の楽しさを

水墨画技法の基本を「葡萄」を描いて学びます。

水墨画葡萄


- 葡萄の実は、一つを2筆で描きます。
- 筆は立てて持ちます。
- 1筆目は、右側(左側でもよいです)。筆先から紙に接触します。
- 筆先が紙に触れた瞬間、そのまま右斜め下に筆を動かします。
- 動かすと同時に、筆圧を強めます。
- 強めた同時に、そのまま筆を紙から離します。
- 筆が紙から離れるときは、毛の腹から。
- 腹の部分が葡萄の実の丸みを表現します。
- 筆の毛は、筆先から3ミリ程度までを使います。葡萄の実の大きさによって調整します。
- 2筆目は、そのまま1筆目の描き出した場所から、1筆目と逆の動きで描きます。
- 1筆目と2筆目の描き出しの尖った線は、そのまま交わらないで残します。
- その交わらない部分が、空間として残り実の立体感がでます。
- 2筆目は、1筆目で描けなかった逆側の丸みを追加する程度の意識で運筆します。(添える感じ)


 


- 実は筆の墨が無くなるまで、続けて描きます。
- 紅葉、竹と同様に、濃い実と薄い墨の実が重なることで、立体感が生まれます。
- 濃い墨の上に、後から薄い墨の実をかぶせて描いても、薄い墨の実は後ろに隠れて見えません。
- それが、水墨画の特徴です。
- 最初に描いた実は、その房で一番前面にあるように見えます。
- 濃い墨で描く実を、どの部分に配置するかで、その房にあたる光、影、作者の意図を表現します。
- 実は重ねて描きます。房の端に見える実は、1筆で描きます。
- 次に、実をつなげている枝を描きます。
- 筆は線描にします。
- 枝は、房の中心を通り、そこから横に伸びて、それぞれの実と繋がっています。
- 桜や紅葉の枝描きと同じで、全てを描かないのがコツです。
- 最後に、房に点を描きます。点の位置も実の向きの表現になります。



- 筆は通常より少し水が多めで、薄い墨を入れます。
- 梅の幹を描くのと同じで、紙に対し寝かせるくらいの角度で紙に接します。
- 筆の動かし方は、葉の中心から下側に放射上に動かします。
- 描き終わりの長方形が、葉外郭のギザギザを表現します。
- あまり、葉の形を最初から意識せずに描きます。葉脈を入れることで、葉とわかる程度で大丈夫です。
- 葉脈は線描で描きます。 - 葉の中心点を決め、そこからまず中心線、次に左右に線をいれます。
- 線描では、線の方向に対し、筆軸は常に90度(直交)を保ちながら描きます。
- 90度を保たないと、線が太くなってしまいます。
- 葉脈の方向によっては、紙の角度を代え、90度を丁寧に保ちます。(線描でいちばん重要なポイント)
- 葉脈は、枝の運筆と違い、描き終わりにトメ点は要りません。筆は払って終わります。
- 葉の外側に出ても、OKです。

枝・つる


- 通常の墨を入れた筆を用います。
- 筆を45度に傾け、筆軸は上向き(描き手と逆側)に持ちます。
- 紙には筆毛を同時に全て(45度に傾けたときの接地面)付け、そのまま横に引きます。
- 筆軸は、進行方向と90度を保ちます。 - 筆毛の場所によって違う墨の濃さが、そのまま枝の光と影の表現となります。
- 今回は、筆先が手前にあるので、濃い墨が絵の下側に付きます。筆毛の腹側に入れた薄墨は枝の上側になります。
- その結果、光が上から当たっている表現となります。
- この表現を得るために、筆軸は一定に(進行方向と90度)保つ必要があります。
- 蔓は、線描で描きます。
- 蔓が巻いている部分は、筆を左右に平行に動かすことで表現します。