YouTube動画配信とテレビ局 編集スキルの一般化

先日、放送・テレビとインターネット・通信の融合に関する講演会に参加した。

テレビ局は、YouTubeに厳しい態度をとっている。テレビ局として、見て欲しくない映像を流している、からというのが理由だ。

昔、レンタルレコード屋ができたとき、レコードの売上が落ちることが議論されていた。結果は、結局レンタルされた方が売上は伸びたのだ。今は、レコード、CD、形にプリントして配布する音楽は廃れてしまったけれど。。音楽業界の売上は、最盛期6000億円から、今は3,500億円になってしまった。。。

インターネット関連の技術・サービスが新たに開発されると、必ず既存の業界=生産者の声高の非難に晒される。しかし、結局は生産者としての業界は徐々に衰退していく。インターネットは、ユーザー側の論理、数で支えられる。儲ける人もいない、相互扶助なコミュニティだ。少数のインナーサークルが牛耳る業界は、圧倒的な数に負けてしまう。テキスト、画像、音楽と、大資本が不要なコンテンツから順番に、業界売上規模が減少している。次は、映像だ。

プロか?アマか?を、気にするアートは、大抵機械が高価だ。1台500万円したハイビジョンカメラを趣味では持てない。10万円もする編集ソフト、100万円の放送機器など、個人で買う人はいなかったハズだ。広いスタジオ、宣伝、お店への営業、音楽アーティストが個人でできる範疇にはなかった。エンターテイメントで、業界が偉かったのは、こうしたハードが高価だったからだ。

映像でプロといわれる人は、高価なハードを使いこなす人、技能を指していた。業界の参入障壁は、コンテンツ自体ではなくハードだった。しかし、今1万円で編集ソフトが買え、10万円だせば高細度ムービーが買える時代になってしまった。そうすると、ハードを扱う技術を持ってるだけでは、プロとは呼べなくなる。どれだけ、ユーザーの支持を得てるか、というコンテンツ本来の勝負になる。

プロとアマの境界がなくなる。世の中で、テレビ製作のアーティストです、と自身を述べるヒトは1000人いないだろう。しかし、筆1本、あるいはギター、PCで曲作る、絵、音楽を制作しているヒトの多くは、自身をアーティストです、言っている。たとえ、バイトの副業があっても、プロです。と言うはずだ。

映像「編集」技能は、エクセルの表計算のような、普通かつ必須のビジネススキルになるだろう。例えば、パワーポイントにフラッシュで作った映像を入れてプレゼンをする、なんてことは誰もがやるようになるのではないか。機材、編集ソフトが安くなり、ブロードバンドが広まってる今、映像の世界でも、テキスト、画像と同じことが起こるだろう。

テレビ局は、前向きに考えたほうがよい。極楽とんぼが号泣した映像に300万回アクセスがあったのは、顧客ニーズがあったからだ。お笑いのネタ、ニュース、最大10分で見たいところだけ見れる利便性に、視聴者は反応している。ウォークマンが音楽を外に持ち出したように、ワンセグは、テレビを外に持ち出す。ニュース、ドラマを電車で10分だけ見たり、タカアンドトシのネタをお茶しながら見たり、映像の視聴機会の多様化と増加は必ず起こる。アメリカのテレビ局は、YouTubeと提携している。CBS、NBAは、自社の番宣などを流している。YouTubeで映像を流してから、視聴率が上昇したという報告もある。

テレビ局が、動画共有サイトというモデルをそのまま真似しておいて、著作権云々を主張する姿は、ちょっと恥ずかしい。今までの映像のプロは、高価な編集機材、アレンジの卓をいじれることが、パワーの源泉だった。ハードと流通の優位性が無くなった時、今までのプロはプロではなくなる。他人にウケる表現、アイデアを持ってる人をプロと呼ぶようになるだろう。

今までの映像業界は、少数の製作業界とコンテンツにお金を払うユーザー、あるいは広告スポンサーの存在だけであった。民放テレビ局の業界規模は、約2兆円。NHKは7000億円。東宝でも、2000億円。トヨタの利益が1兆円、タイムワーナーの売上は、4兆円。テレビ・映像関連の事業は、まだ伸びる余地がある。これから5年、映像製作が、普通の生活にも気軽に入りこんでくるところに、ビジネスチャンスがある。

今はまだ、映像製作、編集経験がある人材はテレビ局周辺に限られている。優位性は時間とともに減衰する。今はチャンスだ。

今自分で作ってる水墨画動画素材は、ここをクリックすると見えます。こんなレベルだけれど、これも慣れじゃないかと思っている。

にほんブログ村 ベンチャーブログ ベンチャー社長へ

「YouTube動画配信とテレビ局 編集スキルの一般化」への17件のフィードバック

  1. お笑い動画が無料で見放題

    owarai.tv でお笑い動画が無料で見放題。以前このブログで紹介した『無料漫画 GUMBO(ガンボ)』に続き無料物紹介今回のお勧めムービーは、お笑いコンビ『ハマカーン』のロボットというネタ芸人はロボットまでネタにするんだから・・・でもちょっとロボットに関しての印…

  2. 掛け軸市場

    山水や花鳥をはじめ色々な掛け軸を販売しておりますので是非ご来店ください。

  3. ガバチョ!Google AdSenseの世界・同時多発的・収益構造をあなたのPCに!

    ガバチョ!」は、検索エンジンが提供しているRSS情報を読み込み、静的なHTMLを瞬時に吐き出す、自動的サイト作成ツールです。
    例えば「花瓶」をテーマにしたサイトを作りたい場合、まず、コンテンツ探しが必要なのが、普通のWEBサイト。面倒ですよね。このツールを使えば、ただ「花瓶」と入力して、いくつかのステップを踏んでボタンをぽちっとクリックすれば、次の瞬間にはサイトが出来上がってしまいます。

  4. 音楽フラッシュの基礎知識

    音楽フラッシュについての基礎知識です。音楽フラッシュというのはフラッシュプレイヤーで再生するswfファイルの音楽に属するものを言うようです。

  5. 宅地建物取引主任者

    私は、宅地建物取引主任者が一番人気だと思っています。宅地建物取引主任者の資格取得は、だれにでも受験することができる資格です。また、不動産関係の仕事を希望する人なら必須といっていいほど必要な資格になってきます。これらの理由で、資格取得として、人気が高いのではないだろうか?と、私は考えます。また、資格取得期間も、半年ほどあれば取得することが可能なので、身近な資格だということもいえます。資格取得をする、ということは、やりたい仕事を可能にするだけでなく、自分の知識や幅を広げるために、……

  6. 音楽動画サイトについて

    WMA対応の音楽サイトWindows Media Playerで再生できるのは「WMA」や「MP3」という形式のファイルです。WMA対応の音楽サイトもたくさんあり、それぞれに個性があります。「mora win」は邦楽のラインアップが売りです。それは国内レコード会社18社が共同出資するレーベルゲートが運営しているからだ。配信曲数は約15万曲で1曲150円から210円です。「Listen Japan」は洋楽に強いサイトです。音楽検索と配信サイトが融合しただけあって、目的の曲を簡単……

  7. ユーチューブ

    YouTube情報局は動画共有サイトで見れるドラマ・アニメまとめ、リスト化したサイトです。YouTubeアニメ・YouTubeドラマ・ユーチューブ動画情報をまとめたYouTubeアニメメモ・YouTubeドラマリストサイト …

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。